摂田屋 機那サフラン酒本舗

2020年5月10日

摂田屋 機那サフラン酒本舗

右門明治堂本店が位置する宮内駅周辺の摂田屋地区には、旧三国街道沿いに醸造のまちとして栄え、現在でも6件の酒蔵、味噌、醤油の工場が当時の面影を残しています。

摂田屋を象徴する建物が「機那サフラン酒本舗」。創業は明治20年代で、初代の吉澤仁太郎が家に伝わる番紅花(=サフラン)酒を竹筒に入れ、薬用酒として販売。国の登録有形文化財に指定される機那サフラン酒本舗の鏝絵蔵(こてえぐら)などの土蔵群は、長岡市が取得し、整備・管理しています。「機那サフラン酒」は、一時はハワイにまで進出、往時は「養命酒」と勢力を二分するほどの人気ぶりでした。現在はリキュール扱いですが、生薬として知られるサフランに、10種ほどの植物の抽出液を加えたこの酒は、疲労回復や滋養強壮などに効くといわれています。

その成功により造られたのが、今も残る主屋と土蔵、庭園群。とくに大正15年築造の土蔵造りの道具蔵(鏝絵蔵)は、漆喰のなまこ壁に軒下まで鏝絵(こてえ=左官職人が「コテ」を使って製作した絵)に彩られた見事なものです。予約をしておけば、見学も可能です。

お帰りの際には右門明治堂本店へもお立ち寄りください。

(画像は新潟県HPより)